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理想と偽装の向こう側
第16章 懐古
ふ~ん…何となく想像が付いてきた。 


「もし、この半身ボディコースとかにすると、お互いに背中とか見えちゃう訳ですかね?」


コース表を指差しながら、笑顔を崩さず聞く続けると綺麗なお姉さんは、頬に手を当て照れくさそうに答えた。


「はい…そんな感じで、リラックス感にロマンチック感が増すかと…」


照れながら言わなくても、てかそんなんでロマンチックになるのかな? 


水越さんを見ると、ポカーンと口を開けていた。


そんなポカーンとしてるところも可愛い…と思ってしまうが、きっと状況に付いてイケてないだろうな。


初っ端から彼女の背中見るのも、俺だって何かと自信ない。


サラリと流すか…


「またの機会にします!水越さん、せっかくだから全身をやる?俺は、このフットコースにするんだけど?」


「へ?全身!?私だけ?」


俺、全身オイルでされたくないし…。


「疲れ取れると思うよ」


水越さんに笑いかけながら


「彼女は全身で、自分はフットでお願いします!」


「畏まりました~!」


綺麗なお姉さんは俺たちをチラチラ見ながら、パソコンに入力を始めた。

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