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理想と偽装の向こう側
第19章 罪悪感?
変な事、期待しちゃいかんのよね…やっぱ。


「ありがとう…これで朝までグッスリだね」


なんか、ちょっと寂しい気持ちで俯くと


「香織ん…抱き締めていい…?」


はい?
何か、仰いましたか?


「へっ…?小田切さん…」


思わず聞き返したけど、その間に小田切さんの腕の中に包み込まれていた…。


「あっ…」


昨日より、明らかに力強い…


背中と腰をしっかり抱き寄せられて、身動きが取れない。


「お、小田切さん…あの…」


「今日…ありがとう…」


顔の表情は見えないけど、耳元で震える声で囁かれた。


あぁ…
光花さんの思い出を共用する事が出来たのかな?


腕を回して、広い背中にしがみつく


「小田切さん…光花さん…きっと、喜んでるよ…」


小田切さんの笑顔の分…

光花さんも笑顔になれたんだろうな…。


「うん…香織ん…触れていいかな…」


「はい?」


さっきから不思議な質問ばかりだな…

もう触れてると…


「あっ!」


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