この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
理想と偽装の向こう側
第20章 さよなら
マンションのエントランスに着いて、急いで部屋番号を押す。
『あっ渡辺さん!』
「安岡さん!大丈夫ですか!」
『うん!上がって!』
オートロックが解除され、入り口が開く。
エレベーターに乗り部屋の前に着く頃、安岡さんがドアを開けて待っていた。
「渡辺さん!」
「はぁ!安岡さん!嘉之は?」
部屋に入ると、愕然とした。
特に散らかってる訳でもなく、嘉之は脚と腕を組んで椅子に悠長に座っている。
「はぁ…やっぱり…嘘だったの…」
怒りで声が、震える。
そんな私に、安岡さんは
「イヤ…渡辺さん、ごめんね。でも生きてる意味ないって言ってたのは本当で…渡辺さんと話し合いなって言ったら自分じゃ会ってもらえないから、仲介して欲しいって頭下げられて…嘉之に頭下げられたの初めてで、俺も何か必死になっちゃって…」
罪悪感に駆られてる安岡さんを横目に、嘉之は
「まっ…あながち嘘じゃないよな」
いけしゃあしゃあと言った。
安岡さんの親切心や友情まで、利用して!
「帰るから!安岡さんも帰りましょう!」
『あっ渡辺さん!』
「安岡さん!大丈夫ですか!」
『うん!上がって!』
オートロックが解除され、入り口が開く。
エレベーターに乗り部屋の前に着く頃、安岡さんがドアを開けて待っていた。
「渡辺さん!」
「はぁ!安岡さん!嘉之は?」
部屋に入ると、愕然とした。
特に散らかってる訳でもなく、嘉之は脚と腕を組んで椅子に悠長に座っている。
「はぁ…やっぱり…嘘だったの…」
怒りで声が、震える。
そんな私に、安岡さんは
「イヤ…渡辺さん、ごめんね。でも生きてる意味ないって言ってたのは本当で…渡辺さんと話し合いなって言ったら自分じゃ会ってもらえないから、仲介して欲しいって頭下げられて…嘉之に頭下げられたの初めてで、俺も何か必死になっちゃって…」
罪悪感に駆られてる安岡さんを横目に、嘉之は
「まっ…あながち嘘じゃないよな」
いけしゃあしゃあと言った。
安岡さんの親切心や友情まで、利用して!
「帰るから!安岡さんも帰りましょう!」