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理想と偽装の向こう側
第20章 さよなら
「企画…」


恐怖心が湧いてきたけど、とにかく今はこの書類と写真をかき集めて、バックにしまう。 


そんなやり取りに安岡さんは


「嘉之…もう終わりにしろよ」


「何だって!」


「安岡さん…」


「もう、限界じゃないのか?修復するには無理があるよ。今日で、終わりにしろよ、嘉之」


「安岡…どうゆうつもりだよ…」


寂しそうな顔をして


「本当は…二人の結婚式に参加したかったけどな…。でも、このままだと嘉之の為にならない。一回本当の痛みを味わえよ」


「安岡…」


「行こう…渡辺さん。今まで嘉之の為に頑張ってくれて、ありがとう…」


呆然とする嘉之を置いて安岡さんは、私の背中を押して部屋を出た。

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