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異世界のイケメンに脱童貞させてくれとお願いされている
第4章 初めての愛撫
 

 男にこんな風にされたことなんてない。唇にキスされたことはあっても、手足まで愛撫されるなんて。頭がぼうっとしてくる。

 膝を舐め回していた舌が、ゆるゆると太ももを這い上がってくる。足の付け根がはしたなくジンジンした。だがユーグは腰骨まで舐め上げ、今度は左足の爪先へと行ってしまう。

 童貞相手に焦らされてどうする。わたしは震えたため息を吐く。

 悔しいけど、ユーグに教えてあげられることなんて何もないのかもしれない。だってまだ敏感なところに触れられてもいないのに、わたしの体はすでに出来上がっている。

 ちょっと前まで余裕ぶってたのに。わたしがこの童貞を導いてやるんだなんて、偉そうに思っていたのに。

 触って欲しい。疼く体の中心に触れて、なだめて欲しい。

 左足まで存分に舐めたユーグが、やっと顔をあげた。

「はぁっ」

 お互いに息があがっている。ユーグもつらそうだ。早くきてもいいんだよ、と言おうとしたら、首筋に食いつかれた。

「あ、やぁん」

 湿った柔らかい舌が、わたしの顎下を這う。急所に歯を立てられて、わたしの本能が白旗を上げた。もし今、食いちぎられたらわたしの命はない。生存権すら委ねているのだと思うと、妙な陶酔がある。

 
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