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異世界のイケメンに脱童貞させてくれとお願いされている
第6章 ご卒業おめでとうございます

そしてわたしは目を覚ます。
視界に入ってきたのは、いつもの白い壁紙の天井。
――ではなかった。
「ん?」
おなじ白だけれど、これは石造りだ。マンションにこんな部屋はない。
体を起こそうとしたら、体の節々が痛んだ。ワンルームでは有り得ない広い部屋。大きなベッド。そして隣には、とろけるような笑顔の金髪イケメン。
「お目覚めですか、女神様」
飛び上がって起きた後で、強張った筋肉に呻く。
「大丈夫ですか?」
温かくて大きな手がわたしの背中を撫でる。タコのついたぼこぼこした手のひら。
この感覚、知っている。恭しくて、優しくて、わたしを大事にしてくれる温もり。
夢で見た。
そう、夢だったはず。
「って、夢じゃないぃいいいい!?」

