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異世界のイケメンに脱童貞させてくれとお願いされている
第2章 女神様と童貞
「先ほどから騒がしいですが、どうかなさいましたか?」
かくしてわたしは賭けに勝った。小部屋にはわたしの部屋とは別に、質素な木の戸板がついていて、それが開いたのだ。
白いずるずるしたガウンみたいな服を来た、男なのか女なのかわからない人物が入ってきた。たぶん声からして男だが、若くて髪も床に届くくらい長くて、綺麗な人だった。
髪と同じ銀色の目がわたしを見つけて見開かれた。
「め、女神様?」
相手も驚いているが、わたしも驚いた。
銀色の瞳って初めて見た。白人でもこんな光彩を持っている人がいるだろうか?
同時に、ユーグに対応するだけで精一杯だった脳が回転し始める。
なんだろう、この部屋。マンションの間取りと合わないぞ。しかもなぜ石造りなんだ。
それに、さっきからユーグもこの綺麗な男も、何語をしゃべっているんだ。しかも何語かわからないのに内容を理解できるってどういうことだ。
二人の服装もまるでファンタジーゲームみたいだ。ユーグは騎士、もう一人は神官か。
もしかして、ゲームみたい、というか、ゲームの世界に来てしまった? いや、どのゲームかは全く心当たりないから、正確に言うと、ゲームに出てくるようなファンタジー世界ってやつ?
最近アニメでもあるよね、異世界に転生したとか召喚されたとか。