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女子大生 成宮恵理
第7章 2人で映画でも見る?
「別にいいけど。」
「よし、じゃあ決まりな。」
「何借りてきたの?」
「バニラ・スカイってやつ。見た事ある?」
「ううん、誰が出てるの?洋画?」
「洋画だよ、トムクルーズとキャメロンディアスが出てるやつ。」
トムクルーズ。
あぁそういえば奈々が好きだったっけ、トムクルーズ。
悠一郎が小さいテーブルの上に結構な量と種類があるつまみと、お酒を並べていく。
そして恵理はDVDを再生できるように準備する。
こういう映画、酒、つまみ、というセットがワクワクするのはなんでだろう。
「恵理って映画見るとき部屋暗くする派?」
する派。
でも今日はたぶん駄目な気がする。
恋人ではない男女が2人きりになっているだけでもあれなのに、部屋を暗くするなんて。
「あ、明るくていいよ、今日は。」
「いや、映画は絶対暗くした方いいって、雰囲気でるし。暗くするよ?」
じゃあなんで聞いたのよ。
結局自分の意見を押し通した悠一郎はシーリングライトのスイッチを切って部屋を暗くした。
悠一郎にはこういう所がある。
少し自己中心的っていうのか、でも良く言えば優柔不断タイプじゃないから、女の子からすれば引っ張っていってくれるような気がしないでもない。