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女子大生 成宮恵理
第13章 そろそろ寝る?
「なぁ恵理、俺どこで寝たらいい?」
「えーっと……ソファかな。」
「俺ベッドで寝たいんだけど。」
「え?じゃあ何、私にソファで寝ろって事?」
「いやそうじゃなくて、恵理もベッドで寝ればいいじゃん。」
悠一郎の言っている意味が分からなくて、しばらくアルコールの回った頭でグルグル考える恵理。
「……それどういう事?」
「いやだから、恵理もベッドで寝て、俺もベッドで寝る。」
「……バカじゃないの。」
突拍子のない事を言い出した悠一郎を恵理は呆れかえった目で見た。
「違うって、ほら掛け布団一枚しかないしさ。」
「えー悠一郎君は無しで寝ればいいじゃない。」
「いやそれキツイでしょ。今日結構寒いぞ。」
確かに今日は台風の影響で気温が下がっているのか、少し肌寒い。
でも耐えられない程でもないような気がする。
「ダメ!我慢してよ、そのくらい。」
恵理が強い口調でそう言うと、悠一郎は残念そうにソファに寝転がった。
「ソファだと俺、風邪引いちゃうかもなぁ。」
「勝手に引けばいいよ。」
「じゃあ風邪引いたら看病してくれよな。」
「……看病なら奈々にしてもらえばいいでしょ?……あーぁ、もう嫌……」
単純に嫉妬してしまっている自分に嫌気がさす。
羨ましい、悠一郎の彼女になれている奈々の事が。
こうやって悠一郎と一緒にいると、そういう気持ちも大きくなってしまう。