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女子大生 成宮恵理
第26章 どうしよう!

「なにやってるの……私……」


自然とそんな言葉が口から出る。ふと客観的に自分自身を見つめてしまった。

そしてここで漸く恵理は自分が犯してしまった罪に気付く。


「……私……私……大変な事を……」


どうしよう……どうしたらいいの……


頭の中に降りてきた現実に、心が潰れそうになって、パニックになる恵理。


悠一郎がパンツ1枚の姿でソファで寛いでいると、浴室の方からドタバタと騒がしい音が聞こえてきて、髪を濡らしたまま慌てて服を着た恵理が出てきた。


「どうしよう!どうしよう!私どうしたらいいの!?ねぇ、どうしよう……ああ…やだもう……」


そんな常軌を逸した恵理の様子に悠一郎も驚く。


「おいおいどうしたんだよ、落ち着けって、なぁ、どうした?何があった?風呂でゴキブリでも出たのか?」


「違う!違うよぉ、ゴキブリなんかじゃないってもう……ああどうしよう……」


「え!?じゃあムカデか、刺されると大変だもんな。ちょっと待ってろ俺が退治してやるから。」


「だから違うって!……あーもう……どうしたらいいの、ねぇ私どうしたら……」


「おいどうしたんだよ恵理、俺には何が何だか……」


恵理の言っている事が全く理解できないでいる悠一郎は困惑した表情をしていて、恵理はその前でガックリペタンと床に座り込んでしまう。


「私……最低だ……奈々になんて言ったらいいの?どうしよう……奈々……ああ……」


恵理はそう言って両手で顔を覆うと、まるで小さな子供のように涙を流しながら泣き崩れた。
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