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女子大生 成宮恵理
第27章 帰ってきちゃった
「あっ!ちょ、ちょっと待って!あの……ダメなの、その、今部屋散らかってて凄い汚いから。」
「え~別にそんなの気にしなくていいのに~。ていうか恵理が汚いって言ってもいつもの私の部屋よりは綺麗なんでしょ?どうせ。大丈夫大丈夫。」
そう言って笑いながら再び部屋に上がろうとする奈々を、恵理は必至に止める。
「だ、だめっ!と、とにかく……ダメなの今は……」
あまりにも強く拒絶する恵理に、奈々は少し不審を抱くような表情を見せた。
「……どうしたの恵理?部屋に何かあるの?」
「えっ!?ううん!そうじゃないけど……ね、あのさ、髪乾かしたら後で奈々の部屋行くから、奈々の部屋で一緒に食べよ?いいともも、ね?」
「……う~ん……分かった。じゃあ部屋で待ってるね。」
奈々は少し不満そうにしていたが、恵理の言う通りにドアを開けて自分の部屋へ戻ろうする。
なぜ不満かと言えば、それは奈々がいつも〝恵理の部屋の方が落ち着くし居心地良いもん〟と言っていたからだろう。
奈々が部屋に入ってこない流れになり、ほっと胸を撫で下ろす恵理。
しかし、それも束の間。
「あっ、ねぇ恵理。昨日悠一郎来なかった?」
「えっ!?」
奈々の口から出た悠一郎という名前に、恵理は激しく動揺してしまう。
「……き、来てないけど……どうして?」
「ううん、来てないなら良いんだけど。私すっかり忘れてたんだけど、悠一郎にDVD借りてきてほしいって頼んでたんだよね。私いないのに借りて持ってきてたら悪いなと思って。でも連絡ないってことは悠一郎も忘れてるんだろうね、きっと。」
「そ、そうだったんだ……。」
「うん、じゃあ部屋で待ってるね。お菓子、悠一郎の分無いから早く2人で食べちゃお。」
そう笑いながら冗談ぽく言うと、ドアを閉めて自分部屋へ戻って行った。
「……はぁ……」
奈々がいなくなった玄関で、大きくため息をつく恵理。
咄嗟に嘘をつけてしまった自分自身に驚く。
……奈々はあんなに笑顔を向けてくれる友達なのに……私は……
そんな事を考えると、また罪悪感で胸が潰れそうになった。
「え~別にそんなの気にしなくていいのに~。ていうか恵理が汚いって言ってもいつもの私の部屋よりは綺麗なんでしょ?どうせ。大丈夫大丈夫。」
そう言って笑いながら再び部屋に上がろうとする奈々を、恵理は必至に止める。
「だ、だめっ!と、とにかく……ダメなの今は……」
あまりにも強く拒絶する恵理に、奈々は少し不審を抱くような表情を見せた。
「……どうしたの恵理?部屋に何かあるの?」
「えっ!?ううん!そうじゃないけど……ね、あのさ、髪乾かしたら後で奈々の部屋行くから、奈々の部屋で一緒に食べよ?いいともも、ね?」
「……う~ん……分かった。じゃあ部屋で待ってるね。」
奈々は少し不満そうにしていたが、恵理の言う通りにドアを開けて自分の部屋へ戻ろうする。
なぜ不満かと言えば、それは奈々がいつも〝恵理の部屋の方が落ち着くし居心地良いもん〟と言っていたからだろう。
奈々が部屋に入ってこない流れになり、ほっと胸を撫で下ろす恵理。
しかし、それも束の間。
「あっ、ねぇ恵理。昨日悠一郎来なかった?」
「えっ!?」
奈々の口から出た悠一郎という名前に、恵理は激しく動揺してしまう。
「……き、来てないけど……どうして?」
「ううん、来てないなら良いんだけど。私すっかり忘れてたんだけど、悠一郎にDVD借りてきてほしいって頼んでたんだよね。私いないのに借りて持ってきてたら悪いなと思って。でも連絡ないってことは悠一郎も忘れてるんだろうね、きっと。」
「そ、そうだったんだ……。」
「うん、じゃあ部屋で待ってるね。お菓子、悠一郎の分無いから早く2人で食べちゃお。」
そう笑いながら冗談ぽく言うと、ドアを閉めて自分部屋へ戻って行った。
「……はぁ……」
奈々がいなくなった玄関で、大きくため息をつく恵理。
咄嗟に嘘をつけてしまった自分自身に驚く。
……奈々はあんなに笑顔を向けてくれる友達なのに……私は……
そんな事を考えると、また罪悪感で胸が潰れそうになった。