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びっちカノジョ 【1期目】
第8章 Scene.07
「とは言えねえ………」
ホテルを出て数分。
立ち止まっていた。
「…ここ……何処よ………」
失神して運ばれたから場所が分からない。
大通りも前と同じ大通りなのか分からない。
右を見ても左を見ても、コンクリートの建物。
相変わらず、旅人やら騎士やら格闘家やらの人種と、スーツやらTシャツにジーパンとか着た人種が入り交じってる。
御者が車を走らせている光景に違和感。
「…そこは馬車でしょ…」
ツッコまずにはいられなかった。
「…とにかく………お腹減った………」
夜通しカラダを動かしたせいか、お腹が可愛らしく鳴った。
無一文なのは相変わらず。
かと言って、あの二人に頼るなんて考えてない。
アタシより若い子に頼るのが許せないアタシのプライド。
「…てか……リュウジ………どうしたっけ………」
―――――――――
「…やっと目が冴えたぜぇ…って…………誰も居ねぇ………」