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びっちカノジョ 【1期目】
第10章 Scene.09
コンコンという扉を叩く音で目を開けた。
どうやら、ベッドのフカフカに負けたらしい。
チラッと窓を見れば、空は茜色だった。
「…ふぁい………」
何の躊躇いも無く扉を開けた。
「おやおや、不用心だねぇ」
トレイを持ったおばさんの第一声。
「女が一人なら、確認してから開けるもんだよ?」
「え、えぇ………」
別に犯されても問題ないけど、もしいきなり命を盗られたら敵わない。
そう考えたら、今までもヤった相手に殺されなかったのは運が良かったのかもしれない。
「どうだい、この部屋。他が埋まってるってのもあるけど、アンタには都合良いだろ?」
ニヤッと笑みを向けてくるおばさん。
「これ………。間取りもだけど、やっぱ売しゅ」
「アンタの格好なら、そうじゃないかってね」
文句でも言おうかと思ったら遮られた。
「今日はサービスでご飯持ってきたからさ。ちょっと話でも付き合っておくれよ」
そう言って、部屋の中に入り込むおばさんの勢いには勝てなかった。