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びっちカノジョ 【1期目】
第13章 Scene.12
だだっ広い豪邸。
抜け出すのは簡単だと高を括っていたのが甘かった。
思い切って堂々と玄関から出ようと思えば阻止された。
ならばと、客室の窓から飛び降りる覚悟で身を乗り出せば、窓の外でぶら下がっていた山賊に阻止された。
こうなったらと、客室のトイレとは別にある階毎のトイレの窓枠に脚を掛ければ、いつの間にか背後に居た山賊に引き戻された。
いい加減にしろと言わんばかりに、大浴場の窓を裸のままで蹴破れば、ガラスの厚さに跳ね返された。
「…絶対…マークされてるわよね………」
出された食事をナイフとフォークを使ってモグモグ。
「そ、そんな事…ありませんぜ?」
傍らに立ってる給仕役の山賊は脂汗ダラダラ。
その反応で、答え言ってるも同じ。
「って言うか、何で言葉遣いも厳つい人相も山賊なのに、格好はウエイターなのよっ!? それじゃ山賊じゃなくて、ただの人相が悪いウエイターってだけじゃないのよっ」