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第13章 Scene.12

　
　山賊の料理なんて、手掴みで行儀悪く、裸のオンナを侍らせながら食べるもんだと思ってた。

　まさか、クラシック音楽をバックに、ナイフとフォークを使ってフルコース料理みたいのを食べさせられるとは思っていなかった。

「もう、アンタ達山賊止めなさいよっ」

　世界観崩れまくりで、とうとう言葉にしてしまった。

　食堂に居た山賊たちの動きが止まった。

　ピシッとした空気が張り詰めた。

「あ、姐御ぉ。そりゃないですぜぇ」

「アッシら、山賊以外…なぁんも出来ねぇんでさぁ」

「オレらから仕事奪わねぇでくだせぇ」

　強面ヒゲ面ウエイター姿の山賊たちの懇願。





「………アンタら……ＩＴ事業……やってんでしょ？」

「………さ、仕事戻るべなぁっ」

「あ、アッシも皿洗いしなきゃなんねぇ」

「お、オレも…そろそろ………」

　ジト目で睨み付けたら、都合悪くなったと思ったらしく直ぐに逃げていった。

「……ボスってヤツは…どういう教育してるんだか………」