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第15章 Scene.14

　
　綺麗だった豪邸の面影は無くなっていた。

　窓は割れ、飛び散ったガラスや、高価な調度品が粉々になって床に散乱していた。

　そして、破片だけが散乱しているわけでは無かった。

　白い壁に赤い飛沫。

　その近辺には無念な表情の儘、動かなくなった山賊や獣人。

「ったく……。コイツらの頭…ドコ行きやがった………」

　リュウジは感情を露わに、迫ってくる獣人たちを薙ぎ倒す。

「てか、コイツらどれだけ居るんだよっ」

　多少息を荒げながらも、未だ軽快な動きを見せるシュウ。

「ﾊｧｯ…ﾊｧｯ……アタシ…もぉ……疲れたぁっ」

　対照的に疲労の色を濃くしていたアカネ。

　獣人たちの手から逃げ回る魔女っ娘は、体力が尽きるのも早かった。

「まぁ…アカネなら捕まったところで…よっと………ぺったんこだから直ぐに終わっ……うげっ!?」

　獣人たちよりもアカネからの攻撃にダメージを大きくしてるシュウ。

「しかし…コイツら………」