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第1章 彼女の元へ

ユリエの処女を狙っていたのは、



実はトマだけではなかった。



ユリエの元で下男として働くルシアンもまた、



彼女に恋焦がれていた。



身分違いなので勿論結婚は許されないが、



せめて彼女を抱くことができれば、と考えていた。



満月の夜は貴賤の区別がないので、



女性が拒まなければ誰とでもセックスすることができるのだ。


ルシアンはユリエが受け入れてくれることを望みつつ、



月の出を待っていた。