この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
隠匿シリーズ☆番外編
第4章 女たちの反乱
レオはそんなセドリックを冷めた眼差しで眺める。
大層な話になってしまっているが、要は……。
「昔つまみ食いした女と揉めて、それをニーナが知った……もしくは目の前でその女とやり合った、と」
「ちょ、ちょっと! 見てたみたいに言うのはやめてよ!」
「図星か」
「う……。レオだって思い当たることの一つや二つあるでしょ!?」
「お前と一緒にするな。お前ほど節操なくないし、後腐れする関係になったりしない」
「うるさいわね! そういうレオはどうなのよ? アリエッタに逃げられることしたんでしょ!?」
セドリックの追及に項垂れていた父が復活し、二人が刺さるほどの視線を送ってくる。
レオは眉をひそめ、ソファーの肘掛けに肘をつき、拳の上に頬を乗せる。
「……少しからかっただけだ」
「あんたねぇ。あたしたちには口を割らせておいて、自分だけ言わないつもり?」
「本当だから仕様がないだろ」
ムスッとし、レオは今朝のことを思い出した。
.