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隠匿シリーズ☆番外編
第4章 女たちの反乱
アリエッタが恥ずかしがるだろうことをわざと言ったのは認める。
今朝だけじゃなく、からかうといちいち反応が可愛くて。
顔を真っ赤にして、泣きそうになって。
そういうアリエッタを見ていると、余計に苛めてやりたくなるのだ。
アリエッタといると、どこまでも甘やかして可愛がりたくなる反面、滅茶苦茶に苛めたくもなって。
歯止めがかからなくなることも度々だ。
結局のところ、ここにいる男三人が妻や恋人に逃げられたわけ。
それは三者三様ではあるものの、詰まるところは男の悲しい性──ともいうべきものだ。
一人は煩悩に負け、一人は過去の清算に失敗し、一人は愛情の示す方角を間違え。
三人はほぼ同時に深く、とても重い嘆息をする。
だがそれは行き場はなく。霧散せずに部屋へと溜まり。
男たちは遠く彼方を見詰めるだけであった。
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