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隠匿シリーズ☆番外編
第4章 女たちの反乱
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翌朝。アリエッタと王妃、それからニーナの元にレオと王、セドリックからそれぞれ花束がザキファス邸に届けられた。
アリエッタに届いたのは、先日庭師から貰ったよりも多くのバラの花束。情熱的な色に、アリエッタの心が揺らぐ。
すぐに赦してしまえば、また同じことの繰り返し。解ってはいるのに、たった一日逢わないだけでレオへの想いが募る。
それに怒りはとうに消え去っていて。
昨日、女性陣の話を聞いているうち、自分の悩みはちっぽけにも思えてきたのだ。
レオは今のところ他の女に目移りしたりはしていないし、焼きもちを妬かれているうちが花──のような気もする。
アリエッタは身支度を整えると、朝食のためにリビングに集まった面々を前に帰ると伝える。
「ええっ!? 駄目よ! どうせ花だって反省してるふりなんだから」
と、王妃が引き留めるのに、ニーナが賛同する。
「そうよ。これくらいで赦してたら、すーぐまたやらかすわよ」
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