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隠匿シリーズ☆番外編
第4章 女たちの反乱
必死でアリエッタを引き留める二人だが、どこか安堵も見えてくる。きっと二人も帰りたいのだが、素直になれないだけだろう。
アリエッタはそれを汲み取り。だからこそ折れるわけにいかないと、ふわりと笑った。
「いいの、それでも。離れていても解決しないわ。だったら私は話し合って、自分の気持ちを知っていって欲しいの。もちろんレオの気持ちも、これから少しずつでも知っていきたいわ」
喧嘩しても、擦れ違っても、その都度向き合って心を近付けていけばいい。
アリエッタは二人と共に馬車に乗っていた。
なんだかんだ言いつつ、王やセドリックに二人も逢いたいのだ。
途中、ニーナをルードリアン邸で降ろし、王城へと到着し。
アリエッタより先に降りた王妃が「面と向かって叱ってやるわ」と言葉とは裏腹に、嬉しそうに駆けていく後ろ姿にくすりと笑いが漏れる。
何年経っても仲がいい王と王妃は、アリエッタの憧れだ。
あんなふうにいつまでもレオに恋していたいと思う。
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