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隠匿シリーズ☆番外編
第5章 騒動の行方


「なぜ私があなたを助けなければならないんでしょう。私たちの間に一切の関係もないのに」


 この言葉の意味するところは、ジゼルと男女の関係にないことが含まれていた。つまりサイラスはレオの子では万に一つも有り得ないのだ。


「え……? でも、王城でサイラスを殿下の子だとお話しても否定なさらなかったでしょ? それは私の事情を汲んで、助けてくださるおつもりなんだと……」


「まさか」


 ハッと鼻で笑う。


「あの場で否定しても、あなたはなりふり構わず私の子だと言い張ったでしょ? 関係を持った持たないなど、あの場では水掛け論。いや、男の私のほうの意見など聞き入れてはもらえなかったでしょう」


 両親や妻の前で突然レオの子だというサイラスを連れてこられ、たとえ事実を話したところで信じてもらえるかは疑問である。


 たとえ彼らが信じたとしても、伯爵は絶対に娘のほうを信じるはずだ。


 レオが保身のために嘘をつき、娘や孫を見捨てる酷い男と罵り。瞬く間にレオの悪い噂は貴族の間に広がり、信用は地に落ちていただろう。


 レオだけが非難されるならいい。しかし両親や愛するアリエッタにまで飛び火するのを避けたかったレオは、敢えてあの場では口を閉ざしていたのだ。




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