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隠匿シリーズ☆番外編
第5章 騒動の行方







 レオが王城を出た少しあとのこと。


 アリエッタはラインハルト邸の庭でぼんやりと晴天を仰いでいた。


 レオが邸に寄り付かなくなった初日は、不安と悲しみに押し潰されそうにもなっていた。こうしている間にも彼はジゼルと逢っているのではないか。もう愛想を尽かされたのではないか。


 悪いことばかりが浮かんでは胸が痛み、泣きたくなる。


 けれど徐々にレオが最後に残した言葉と向き合えるようになった。


 ジゼルに気持ちが向いているのなら、あんな言葉を言うだろうか。己の判断は間違っていたんじゃないだろうか。


 ひとり考え込むアリエッタをナキラやキッシュはとても心配し、元気づけようとしてくれるが、考えるのをやめられない。否、考えなくてはいけない、とこうして一人でいることが増えた。


 ナキラに相談すればきっと答えに導いてくれそうではある。だがこの問題は自身で解決しなくてはいけない気がして。


 そのうちアリエッタはレオの言葉により自分を見つめ直した。


 幼少の頃から現在に至るまで、じっくりと時間をかけて。








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