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隠匿シリーズ☆番外編
第5章 騒動の行方



 やはり赦してはもらえないのか。二人が愛し合っているのなら当然だ。しかしアリエッタとて、怒鳴られたくらいで引き下がる覚悟でここに来てはいない。


「ジゼル様、お聞きくだ──」


「聞きたくありません! なんなんですの? 私を笑いに来たんじゃありませんの?」


「いえ、そうではなく私は……」


「サイラスは殿下の子じゃありません! 恋人だった事実もありません! これで満足ですか? もうお帰りになってください!!」


「……え? あの……」


 混乱するアリエッタの背後。気配を消して近づいてきたレオに肩を抱かれ、アリエッタは驚きに漆黒の双眸を見開く。レオが帰ったと思っていただろうジゼルも一層青ざめる。


「聞いての通りだ。帰ろう、アリエッタ」


「え? え?」


 どうしてレオがここにいるのだろうか。サイラスがレオの子じゃない? ジゼルとも恋人だったんじゃない……?


 いくつもの疑問が渦巻き。だがどうやらこの部屋にいるべきでないということはなんとか理解でき、レオに連れられチャールトン邸を出た。








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