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隠匿シリーズ☆番外編
第5章 騒動の行方



 瞳が潤みそうになるのを必死で堪えていると、ふとレオから笑う気配がした。


 恐々見上げると、たしかに笑う彼がいる。


「さっきまでは多少キミに不満はあったが、あんなにも強烈な愛を語られたら不満もどこか飛んで行ったよ」


 そういえば、と聞かれていたことを思い出し、白い頬がみるみる紅潮する。


「あれは……」


「今さら嘘でした、はないよな?」


「嘘じゃないわ! だってレオが他の誰かにこんな風に笑うって想像しただけでおかしくなってしまいそうだったもの」


 手を伸ばし、温かく滑らかな頬に触れる。


 過去は変えられなくてもこれからの未来、自分以外の女性がレオの温もりを知ると思うだけで涙が溢れそうになるのだから。


「もう俺を手放そうとしてくれるな。これでも傷ついたんだからな」


「うん、ごめ……愛してるわ、レオ」


 謝罪よりなにより、伝えるべき言葉を口にする。


「俺も愛してる」


 唇と唇が重なり、互いの熱を分けるよう、与えるよう、そして溶かすようキスを繰り返す。







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