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隠匿シリーズ☆番外編
第6章 彼の忘れられない人は……?



 涙目で口を尖らせるアリエッタの唇に、チュッとレオはキスをする。


「レ、レオ!?」


 人前でなんてことをするのだ、と慌てていると。


「言っておくが、別に言いたくないとかじゃないからな。俺の記憶にはアリエッタだけあればいいってことだ」


 レオの双眸は酩酊にトロンとしつつも、真剣さがあった。


 彼はアリエッタが気にしているのに気付いていたらしい。


 そう言われてしまうと、怒りや嫉妬がなりを潜め、嬉しさが心を占めはじめる。


「……本当に?」


「当たり前だろ。過去も未来も、愛しているのはアリエッタだけだ」


 甘く囁かれ、羞恥とは別の熱が頬に灯る。


 レオと見つめ合っていると、嘆息がセドリックから聴こえる。


「熱いったらないわね」


「まったくです」


 意気投合するセドリックとジョシュアに、アリエッタはハッとなり、またも羞恥に染まる頬をさらに染め上げる。


 茶化す彼らだったが、二人が見ているのはそれぞれのパートナーだ。


「さ、今夜は酔っぱらっちゃったし、お開きにしようかしらね」


「そうですね」


 言いながら、熱っぽい視線を寝息を立てるニーナとリンゼイに向けている。





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