この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
隠匿シリーズ☆番外編
第6章 彼の忘れられない人は……?
涙目で口を尖らせるアリエッタの唇に、チュッとレオはキスをする。
「レ、レオ!?」
人前でなんてことをするのだ、と慌てていると。
「言っておくが、別に言いたくないとかじゃないからな。俺の記憶にはアリエッタだけあればいいってことだ」
レオの双眸は酩酊にトロンとしつつも、真剣さがあった。
彼はアリエッタが気にしているのに気付いていたらしい。
そう言われてしまうと、怒りや嫉妬がなりを潜め、嬉しさが心を占めはじめる。
「……本当に?」
「当たり前だろ。過去も未来も、愛しているのはアリエッタだけだ」
甘く囁かれ、羞恥とは別の熱が頬に灯る。
レオと見つめ合っていると、嘆息がセドリックから聴こえる。
「熱いったらないわね」
「まったくです」
意気投合するセドリックとジョシュアに、アリエッタはハッとなり、またも羞恥に染まる頬をさらに染め上げる。
茶化す彼らだったが、二人が見ているのはそれぞれのパートナーだ。
「さ、今夜は酔っぱらっちゃったし、お開きにしようかしらね」
「そうですね」
言いながら、熱っぽい視線を寝息を立てるニーナとリンゼイに向けている。
.