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隠匿シリーズ☆番外編
第1章 愛ある行為もほどほどに



「──ジョシュアに叱られたんだって?」


 部屋でレオと二人きりになり緊張をしていると、それをほぐそうとしてか彼はお茶を運ばせてアリエッタに勧めた。


 口当たりのいいダージリンがホッと息をつかせる。


「ええ……。あの、昨夜はごめんなさい」


「いや。俺もその……悪かった」


「レオは悪くないわ。私の決心がつかなくて逃げてしまったから……」


「そうじゃなくて、その……」


「え?」


 言い淀むレオは気まずそうに視線を逸らす。どうしたのかと首を傾げていれば、レオが手を握ってきた。


「まあ、なんだ。アリエッタがどうしても嫌なら無理強いはしない。明日も俺が付き添ってフォローする。自然と元通りになるかもしれんしな」


「レオ……」


 握られる手は自分のものでレオの手より一回り小さいのに、力強く感じられる。


 逃げ出して迷惑をかけようとしているアリエッタを叱りもせず、慰めてもくれる。


 こういう優しさを感じるとき、レオを愛しく思う。







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