この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
隠匿シリーズ☆番外編
第1章 愛ある行為もほどほどに
「私……頑張ってみるわ」
「え?」
「だから……」
「いいのか?」
問い返され刹那詰まるが、僅かに頷いてみせる。
決心がついたわけでもなく、未だに逃げ出したい気持ちでいっぱいだ。けれどレオの誠意に応えたいのだ。
レオによって寝台まで引っ張られて乗ると、眼を閉じるよう促され。そして唇と唇が重なる。
「……昨日。怖くないか、と聞いたな。俺も女の身体で交わった経験は流石にない。だから怖くないわけではないんだ」
レオの薄く開かれた漆黒の双眸が微かに揺れている。
「けどなぜかアリエッタとならどんなことでも乗り越えられる──それだけは自信があるんだ」
スッとアリエッタを捉えたレオの瞳はもう揺れていない。
「レオ……。私もレオを信じてるわ」
上手く出来る自信はない。しかしレオとならば──。
アリエッタとレオは気持ちを確かめ合うように、再び口づけをした。
.