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隠匿シリーズ☆番外編
第7章 その代償は




「ま、待って! やっぱり気のせいだったみたい。大丈夫だから呼ばないで」


 仮病を使って着替えずにいようとしたものの、医師を呼ばれてはたまらない。侍女だけでなく、診察で身体を見られたら、医師にも痕を見られてしまうではないか。


 リンゼイは頭を抱えた末、侍女には悪いと思ったが、ある人物を呼んでもらうことにした。






「お呼びですか」


「呼び出してしまってごめんなさいね──ライラ」


 ライラは元王室付きの侍女であり、現在はこのザキファス邸に住む作家だ。


 彼女はリンゼイがラインハルトに留学してきたとき、王城でリンゼイの身の周りの世話をしてくれた人である。


 今では誰よりも気の置ける友人の一人でもあった。


「それで、どうかされたんですか」


 まだ眠そうなライラは、昨夜も遅くまで執筆していたのだろう。眠っていたところを呼び立ててしまった罪悪感を募らせつつ、リンゼイは身を小さくしながら着替えの手伝いを願い出る。


「いいですけど……なぜまた私に?」


「その……驚かないでね」


 リンゼイは恥ずかしさに泣きそうになりながら、そっとナイトドレスを脱いだ。




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