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隠匿シリーズ☆番外編
第9章 突然の招待


 王城の兵とレオの私兵を伴い、馬車を走らせること数時間。窓からはセレンが住むという西の森が見えてきた。


 鬱蒼と茂り、陰鬱な雰囲気の森の手前で一行は一旦止まり、先駆けて兵の数名が偵察に行ったものの予定時刻を過ぎても戻ってこない。


 業を煮やし、次の兵を送るが、その兵たちも戻ってはこなかった。


「どーなってやがるんだ!? おい、レオ。いつまで待たせる気だ? 俺は気がなげぇほうじゃねーんだよ!」


「逸るな。……だがこれじゃあ埒があかないな。何が起こるか解らないぶん、下手に動けないが、これ以上兵を犠牲にするわけにはいかないし……」


「ごたごた言ってる暇あるなら、動きゃいいじゃねーか。お前らが行かないなら俺ひとりで行く」


「待て。行かないとは言ってない。……アリエッタとシズルはここで待機だ。俺たちが戻らない場合は、すぐ城に引き返して応援を頼め」


「いやよ! レオになにかあるのが怖いから一緒に来たのに、待ってなんていられないわ」


「そうだよ。ハル兄とナツ巻き込んだのあたしだし、ふたりが行くならあたしも絶対行く」


 頑なに付いて行くと聞かないアリエッタとシズに、レオはとうとう折れて、渋々了承した。




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