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隠匿シリーズ☆番外編
第3章 ご主人様の裏の顔

「アリエッタ様、ご心配なく。私がこの身をもってしてレオ様をお守りしますので」
レオの後ろに立つジョシュアが真顔で言う。そのジョシュアにアリエッタはまだ拭いきれない不安な眼差しを送っていた。
「大丈夫だ。俺がそう易々とやられると思うか? それとも信じられない?」
「そんなことは……!」
「なら安心して待ってろ」
ぽんっとアリエッタの頭に手を置き、撫でる。
「必ず無事に戻ってきてね」
アリエッタはレオの肩口に顔を埋め、か弱い声で呟いた。
「当然だ。……あ、そうだ。キッシュ」
「はい、なんでしょう?」
「お前、その亡霊に興味あるんだろ? お前も一緒に来い」
「……は、はい?」
この流れでまさか自分に話を振られるとは思っていなかったキッシュは口許を引き攣らせる。
「これも社会勉強だ。いいな?」
にこりと悪意のない笑みのレオ。
亡霊の噂は他人事で、自分に関係ないはずだったのに……。
「い……いやだぁぁぁっ!」
なぜか巻き込まれようとしていて。全力で拒絶してはみるが、言い出したら聞かないのはキッシュも解っていて。
どこにも逃げ出したり隠れたり出来ないよう、夜までキッシュは常にジョシュアに見張られる羽目となった。
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