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隠匿シリーズ☆番外編
第4章 女たちの反乱
レオの嫉妬はアリエッタを愛するが故──。
それは解っているし、アリエッタとて彼に負けないくらいレオを愛している。
アリエッタだってレオが別の女性と仲良さそうに話していれば、言い知れぬ焦燥に身を焦がしてしまいそうにもなる。
たとえそれが仕事の話や、立場的にどうしようもないことだったとしても、だ。
嫉妬心丸出しにしてしまえば、レオの立場を悪くしてしまうかもと我慢しているだけ。
それなのにレオときたら……とたまに文句を言いたくなるほど、困っても当然だろう。
そんな鬱憤が溜まりつつあった、ある日の朝。
王城へと行くのにナキラが張り切ってドレス選びをしている傍で、アリエッタは小さく溜め息を漏らしていた。
「アリエッタ様? どうかされました?」
「あ……。いいえ、なんでもないわ」
しまった、とアリエッタは笑顔を見せる。
ナキラに心配かけたくはないし、相談しようにも内容が内容なだけに誰かに話せないのだ。
それが余計に鬱憤を蓄積させてしまっているのだが……。
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