パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第4章 女たちの反乱

　母と王妃は「フローラ」「リタ」とファーストネームで呼び合う仲になっていた。


　親族関係になったというのもあるが、母が父と離縁し、心細いだろうと王妃が度々母を訪ねてくれていたらしく。そうしているうちに息投合し、今では所謂お茶呑み友達となったのだ。


　だから母に王妃は「家出してきちゃった！　籠城させて」と小首を傾げて頼めば、母は二つ返事で了承し。


　なんだかワクワクしてきたらしい王妃が、この際だからニーナも呼んで女同士愉しくやりましょうと提案し、母はルードリアン男爵邸へと使いをやり。


　ちょうどニーナはアリエッタを訪ねようとしていたらしく、意気揚々とザキファス邸にやって来て。


　妹のリリスを含め、身内だけのサロンが開かれたようにはなっているが、交わされる会話はサロンとは程遠く、優美さはまるでないパートナーへの不満をここぞとばかりに愚痴り合っている。


　アリエッタはみんなの迫力に気圧されながら、聞き役に徹していた。





.