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透明な黒
第2章 マリ
夕飯を終え洗い物までしてくれたマリ。
「……なんか悪いな。」
「いいのよ別に。」
かちゃかちゃと音をたて懸命に洗う。
「油鍋は俺やるから。」
さすがに唐揚げを揚げたぎとぎとの
油鍋を触らせるの可哀想かな……
「……烈は優しいね。」
「別に普通じゃね」
「違うよ。私はわかるわ。」
……まだ付き合い浅いのに知ったかしてんな。
烈は少し小馬鹿にした。
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時刻はもう22時になっていた。
烈は自分の部屋のベットを指差して
「マリはここで寝ろ。俺はリビングで
寝るから。」
「あら。さっき交わったベットで寝れば
いいのね!ふふふ。」
楽しそうにマリがけらけら笑う。
「だからさ。その事は忘れようぜ。
誘ったのはそっちでのったのは俺。
お互い悪いって事で……」
「烈ってば忘れたければ忘れれば
いいじゃない。
けどね、人間1回体験したことは
なかなか忘れないものよ。」
それじゃおやすみなさい。そう言って
マリは床につく。
ふー……
あー言えばこう言うやつだな。
けど避妊具なしでやったし
もしもの事は責任とらなきゃだな……
烈も一階に下りて床についた。