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透明な黒
第1章 大雨
翌朝。
烈は一人の朝食を終えて
学校へと向かう。
烈はあまり群れることを好まない。
友達と呼べるのは滅多に学校には来ない
聖貴(こうき)のみ。
その日もいつも通り学校で授業をうけ、
休み時間も屋上に寝そべり一人で過ごす。
聖貴に教えられた煙草を吸いながら。
「聖貴来ねぇし……」
昨日会った不思議な女マリの事や
バイトの事、いろいろ話はあるのに
そーゆう時に限って聖貴はいない。
まっ、そんなもんか。
友達なんて本当に必要な時に限っていない。
だから一人で充分だ。
キーンコーンカーンコーン♪
ベルが鳴り授業が始まる。
「やべ。いかねーと……」
煙草をコンクリートの床に押し付け
火を消して烈は教室に向かう。