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仔猫と狼
第12章 微妙





冷たい水で顔を洗い終わって、新品のタオルで顔を拭く。





このタオル柔らかい…、このまま二度寝…ってダメだよね。




そのままタオルを首から下げて冷蔵庫の前に立つ。







冷蔵庫の中には母が持たせてくれた少量の食材がある。





「う〜ん…。卵とベーコン焼こうかな。」





小さなフライパンを火にかけ油を引いて温めたらそこに卵とベーコンをおとした。






「お米…は炊いてないから…。パンにしよ…。」





そんな感じでテキトーに準備をしたものを一皿にまとめてソファに座り込んで食べ始めた。








一人の部屋の中は静かで、なんだか慣れない。







昨日だってそうだったはずなのに、今日はひどく静かに感じる。









「…とってあるアニメでもみよ…。」






生活に必要な家具や電化製品は全て両親が揃えてくれた。





テレビもニュースを見ろっということで買ってくれたが正直アニメしか見ない気がする…。








「えっと…、何がとれてるかな…。」







昨夜やっていた深夜アニメが幾つか録れていた。






その中に鳥居さんが出演してる作品が半分…。







「やっぱり、凄い人だよね…。」






録れていた作品の中で鳥居さんが主人公をやっている作品を見て、改めて思った。



手に持っていたお皿の上の朝ごはんはすっかり冷めてしまい、おいしくない。







でも、しかたがないので無理やり口の中に詰め込み牛乳で流し込んだ。
















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