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仔猫と狼
第2章 その一言が
あの後、大声で泣く私に気がついた男は、優しく話しを聞いてくれた。
何も言わず、ただ隣にいてくれた。
話し終わると、彼は言った。
「愛は、案外近くに落ちているものだよ。」
そして、彼は静かに優しく抱き締めてくれた。
彼の温もりは、とても優しく安心することができた。
何故だか彼の言葉は、信じることができた。
それから、彼と別れた私は、自分で交番に行き、家に帰り着くことができた。
家に帰ってきた私は、泣いて喜ぶ両親に抱き締められた。
その手は、もう気持ち悪くなかった。