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仔猫と狼
第14章 進行
「ん…、まぶし…。」
カーテンの隙間から漏れる光に目がさめる。
のっそりとベッドから起き上がる。
眠気が覚めないまま、サイドテーブルの上の携帯で時間を確認する。
「…。」
予定より早く目が覚めていた。
時間までもう少し寝ようかと思ったが、やめた。
いつもよりどこかスッキリしてる身体。
かすかに眠気は残っているが、それがだるいわけではない。
いい睡眠をとった後の感覚に似ている。
今日は、深く寝ることができたってことか…。
ボサボサ頭をかきながら洗面所に向かう。
鏡に映る自分はやっぱりいつもと違い、とてもスッキリしたような顔をしていた。
「…。」
調子がいいのは、いいことだ。
なぜこんな風になったのか、皆目見当がつかないが…。
まぁ、これから仕事だし。
「いいか。」
顔を洗い、歯を磨く。
いつもより前向きな気持ちで仕事に向かう準備をして家を出た。