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仔猫と狼
第15章 足音
収録が終わって帰ることになってから、鳥居さんは私の腕を掴んだままだ。
正直、鬱血もしていて痺れてきてる。
でも、それ以上に車に乗って運転を始めたから虚ろな目でずっとぶつぶつ何かを口にしている鳥居さんの方が何倍も心配だった。
何度か呼びかけても鳥居さんが反応する様子はなくて、私のマンション前に車を止めてくれてから何度も呼びかけた。
その時やっと、反応だけ返してくれたが…。
この人が何を考えてるか分からない。
車を止めた鳥居さんは私の鞄も掴んで私のマンションの部屋にごと連れ込まれた。
いや、私の部屋だから連れ込まれたはおかしいな。
どうしていいか分からなくて、無抵抗のままでいたら鳥居さんは玄関の鍵を閉めて、私をドアに押し付けた。
「鳥居さん…。」
やっと放された腕がジンジンする。
その痛みに顔をしかめていると私が履いているものをショーツごと下げ、有無を言わさないまま指を入れられた。
「きゃあ!」