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仔猫と狼
第16章 こぼれ落ちる
目が覚めると私は、ベッドに寝ていた。
体を起こすと、生理の時のような鈍痛が下部にはしる。
「っ…。」
その痛みで自分の現状を思い出した。
布団から足をヒヤリと冷たい床に降ろした。
周りを見渡すといつもの私の部屋だった。
ベッドの横の鏡で全身を見るとワイシャツ一枚だった。
そのシャツは私のもので下着を隠せるほどの長さはない。
ズボンはかなきゃなんて思った後にふと気がつく。
「私…昨日吐いた…きが…。」
その割に部屋の中も自身も臭わない。
適当な短パンを履いて自分が吐いた玄関を覗きに行く。
その場所もきれいになっていた。
ベランダをのぞいてみると昨日着ていた服や下着が干してある。
「全部…、鳥居さんがやってくれたんだ…。」