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仔猫と狼
第16章 こぼれ落ちる












お母さんにああ言われてしまった以上、これ以上言えることはなかった。














でも、せめてこのことが公にならにようにお母さんに頼み込もう。












もう、私ができるのはそれだけだ。















隠蔽してもらうなんて偉そうに言ったくせに何にもできていない私にきっと鳥居さんはがっかりしただろう。













これはもう、捨てられるのは確定だ…。














鳥居さんと離れることが寂しい…。














その事実が胸に刺さって、涙が一筋溢れてしまった。














鳥居さんの口から私の言ったことが本当だと伝わればお母さんはその通りとして処理するしかない。












お願い、そうだって言って。














そう願ったのに、鳥居さんの口からは全く違う言葉が聞こえてきた。
















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