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仔猫と狼
第17章 素直になること
片岡の母親が俺に話しの真意を確認してきた。
もちろん、さっきの話はほとんどが正しくない。
俺は、誠心誠意謝罪する機会を与えてもらえたことに感謝をし、地面に膝をついた。
その途中で片岡の表情を一瞬見ることができた。
片岡は泣いていた。
その姿を見て、やっと俺は分かった。
今までの苛立ちや八つ当たりの原因の感情がなんだったのかが理解することができた。
そう…、俺はいつの間にか、俺の心の中に入り込んでくるこいつを愛していたんだ。
だからこそ、片岡の両親には事実を話すべきだ。
「大変申し訳ありませんでした。」
俺は、ゆっくりと地面に頭をつけた。
「それは、この子が言ったことが本当ということですか?」
「彼女と避妊具を使用せずに性行為をし、中に出したのは本当です。ですが彼女の言ったように彼女に強要されたのではなく、僕が無理やり抱きました。本当に申し訳有りませんでした。」
俺がしたことは本当に最低だ。