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仔猫と狼
第17章 素直になること













「美鈴、一回落ち着きなさい。」








「あなた…っ!」









奥から父さんが出てきた。










母さんが呼んだわけではないらしく、驚いていた。











そして、病院で大きな声を発してしまったことが気まずいのかそっと目を逸らしつつ、ここにきた経緯を聞いた。












「あなたはどうして、ここに?」













「同僚が教えてくれたんだ。娘さんが奥さんのとこへ遊びに来てますよってな。」











「そう…。」













私も、鳥居さんもどうしていいかわからず、下を向いたまま沈黙のなか、二人の言葉を待った。










「落ち着いて話をしようか。」
















「はい。」














頭を下げたまま鳥居さんは返事を返した。













「今日は応接室が一部屋空いているから、そこに移動しよう。」















「はい。」













父さんのその言葉に頷き、私たちは移動した。













部屋に着き、父さんと母さんはこの後のシフトを代わってもらう電話をし、並んで座る私たちに向き合った。













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