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仔猫と狼
第3章 伝えたいのに…
鳥居さんの言う通りだ。
今の私は、声優という仕事をしている方
声優になろうと努力している人を馬鹿にする態度だ。
でも、本当にできるのか…
私なんかが、誰かに夢を与えられるのだろうか…
私が鳥居さんに救われたように…
誰かを救うことができるのだろうか…?
両親と話をしている、山田さんに聞いてみた。
「や…山田さん。私なんかが本当に慣れるんでしょうか?」
怖かったけど、顔をあげて聞いた。
「あぁ。あんた…いや、美鈴さんなら出来ますよ。」
私の問いに対して答えたのは、目の前にいる山田さんではなく、その横に座っていた、鳥居さんだった。