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仔猫と狼
第6章 明らかな敵意







高瀬さんは、不敵な笑みを浮かべ言った。



「片岡さんは、そこに座って見ててくださいね。」





それは、私に対しての敵意だと理解した。





きっと、高瀬さんは鳥居さんにが好きなのだ。



だから、私なんかがマネージャーアシスタントをやっているのが気に入らないのだろう。



…そう、私なんかが…鳥居さんのような方のそばにいるなんて…。












「片岡さん。」




「はい!」




考え込んでいたら、気が付いたら山田さんが目の前に立っていた。






「あ、山田さん…。お疲れさまです。」




「嘘の時間を教えてごめんねえ。」





「いえ…。私が不甲斐ないばかりに山田さんに気を使わせてしまう申し訳ありませんでした…。」






自分の犯した失敗を思い出しさらに申し訳ない気持ちになった。





「大丈夫だよ。初日なんだし。それにね。大輔くん、予定より早い時間教えても基本遅刻するんだ。」




山田さんは、とても可笑しそうに言った。










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