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仔猫と狼
第9章 秘密
「確かに、私は鳥居さんのファンですが…、それとこの話にどんなつながりが??」
私のその質問に二人はきょとんとした表情をした。
あれ、私なにか変なことを言ってしまったのだろうか…。
どうしていいのかわからず、黙って二人を見ていると結城さんは吹き出した。
「あはははっははは。片岡さん最高!」
高瀬さんは、そんな結城さんを呆れたような表情で一瞥し、私の方に視線を向けた。
「片岡さん…、そういう意味の好きじゃないわ。」
「ファンという意味ではないんですか…?」
「ええ。」
笑い終わったのか結城さんも会話に加わってきた。
「そうそう。憧れとかじゃなくて、恋愛感情として好きかって話だよ。」
「恋愛感情⁉︎」
「…そう。片岡さん、鳥居さんのこと好きなんでしょう?」
結城さんも高瀬さんも笑ってはいるけど目は真剣だった。
二人が本気で言ってるのだ…。
でも、私なんかが鳥居さんにそんな感情…。
「片岡さん、私なんかがって考えてるでしょ。」
「え…。」
なんで、分かったの?
「ほら、今度はなんで分かったの?って顔してる。」
「えぇ!」
「片岡さん、小さい声で言っちゃってるんだもの。」