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仔猫と狼
第10章 知らない
俺は、エレベーターの中にそのままつれこみ、片岡の唇をひたすら貪る。
片岡は、驚いた様に目を見開いたままで、抵抗はしてこなかった。
エレベーターが部屋の階に着いた音がし、開く扉からズルズルと片岡を引きずるように出たのち部屋に雪崩れ込んだ。
依然、片岡は放心状態のようで、ソファに押し倒しても固まったままだった。
反応のない片岡を無視して、服を引き裂くと流石に片岡が反応を返してきた。
「え?…と、鳥居さん…⁉︎」
「やっと俺を見たか。」
状況をまだうまく飲み込めていない片岡の首筋を舌でなぞりあげた。
「んあっ…!」
自分の口から甘い声が漏れた事に戸惑い口元を隠す目の前の彼女。
「ようやく、自分の置かれた状況に気がついたか。」
「…私…やっぱり、鳥居さんを怒らせるようなことをしてしまったんでしょうか?」
俺の熱をもった冷たい瞳を真っ直ぐに見つめ、この女は見当違いな事を口にした。
「は?」
「鳥居さんの怒りに触れるようなことをしてしまったから…罰を…与えるんですか?」