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電池切れ
第4章 50歳・・意外な返事
「ねぇ・・ダメってどういう事?意味わかんないよ。

 何がダメなのよ?」



私は悟からたばこを取り上げると、

苛立ちをぶつけるように灰皿の中で押しつぶした。



「お~い、なにやってんだよ」



少し呆れ気味なのが、見ていてわかる。

けど怒ってはいない。悟の眼。

さすがに次のたばこに火をつけるようなことはしなかった。



「たばこ値上がりしたんだから、もったいないことしないの!」




イタズラをたしなめるような口調の悟は、

私の頭をゆっくりと撫でる。

その態度に、なんだか余計に腹が立った。



「なんでよ?なんで?もう私としたくないの?

 あ・・50のババアなんてって、思ってるんじゃないの?ねぇ!」


「そんなんじゃないよ!50のババアって、そんなこと言ったら

 オレだってジジイだろ」



仕方なさそうにヤツは答えた。



「もうそういう歳じゃないだろ?

 オレなんかすっかりおとなしくなったぜ」




私の頬に顔を近づけながら、

そんな嘘くさい事言いながら・・

私のシャツのボタンに手をかけてきた。けど・・





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