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~大人のための官能童話集~
第4章 三幕‥赤ずきんちゃん◆
 

こうなると、祖母の様子が気になる。

ニーナは生い茂った雑草を掻き分け、小屋の扉の前まで足を運ぶ。

しんと静まり返る小屋の雰囲気に、手を伸ばしたニーナは一瞬躊躇しながらも扉をノックした。


コンコン。


「……おばあ様、ニーナです。母からのお使いで差し入れを届けに参りました」


バスケットを片腕で持ち、祖母からの返事を待つ。

それから間もなくして――


「……お入り」


中からしゃがれた声が、ニーナを招き入れた。

人がちゃんと居たということに、ニーナはホッと胸を撫で下ろす。


「……入りますね、おばあ様」


ノブに手を掛け、扉をそっと開く。

しかし、その最中で。

ニーナはある違和感を覚えていた。

おばあ様の声にしてはずいぶんと野太く、男性的な印象を受けたのだ。

とはいえ、おばあ様の声をニーナは一度も聞いたことが無い。


(気のせい……よね?)


ギギィー……


ニーナが扉を押し開くと、軋んだ音が響く。

開いた隙間から顔を覗かせ、ニーナは中へと恐る恐る足を踏み入れた。

その先には……

 
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