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~大人のための官能童話集~
第4章 三幕‥赤ずきんちゃん◆
「へッへッへッ……残念ながら、婆さんならここには居ないぜ、赤ずきんちゃんよぉ?」
「!」
埃っぽい室内。
そこにおばあ様らしき姿は無く、代わりにニーナを待っていたのは体格の良いガラの悪そうな男の集団。
彼らは一体何者なのか、考える暇もなく。
その内の一人が驚くニーナの元へ足早に近づいてきた。
「さて、早速だが。少し大人しくしてもらおうか」
「なっ……イヤ、近づかないで…! 離して!!」
混乱しながらも咄嗟に後ずさろうとしたニーナだったが、その前にもう一人の男の腕で背後から羽交い締めにされ、身動きが出来なくなる。
前方に目を向ければ、近寄ってくる男は何やら怪しげな白い布地を持っている。
嫌な予感がした。
しかし、押さえつけられている以上逃げる術は無く、男は薄布を持った手でニーナの口元を強引に押さえつけた。
「暴れるんじゃねえ!!」
「んぐぐ…っ?!」
(な…に、一体、な…にが、起きて……?)
ツン…と鼻腔を通る、薬品の匂い。
その独特の匂いにニーナは体を捩らせようとしたが、やはり男の力の前ではびくともしない。